ボタンというと、皆さんはどんなモノを思い浮かべますか?
「ボタン」の原型は、古くは紀元前4000年頃のエジプトの遺跡から出土しています。古代エジプトでは権威を示す装飾品・バッジとして用いられていましたが、5〜6世紀頃になると古代ゲルマン民族が布や毛布をとめる道具として実用化、動物の骨や角、貝、木の実でボタンを作り始めました。
金属製のボタンが登場したのは、もっと最近です。18世紀のイギリスからヨーロッパに広がり、その後アメリカの独立戦争を経て、アメリカでジーンズの普及とともに多様な金属ボタンが生まれました。特に真鍮ボタンは、ジョセフ・ホプキンスが製造を開始。真鍮加工業の中心地であったコネチカット州ウォーターベリーで盛んになりました。
日本では、明治初期に海軍・陸軍の制服に採用されたのが始まりです。「穴かがりに金属製品を入れて紐の代用にする」という意味から「紐釦」と書いてボタンと読ませました。ちなみにボタンという言葉の起源は定かではありませんが、ポルトガル語のBOTAO(花のつぼみ)から来ているという説が有力です。
そして現代。YKKスナップファスナーが自社工場で製造しているスナップボタンは、現在、4万種以上。品質・種類ともに世界トップクラスを誇ります。知っているようで知らないスナップとボタンの世界を、少しだけ覗いてみましょう。
- 製品案内「彩色兼美」
※各製品画像からも製品案内ページ「彩色兼美」(別ウィンドウ)をご覧いただけます。
スナップとは「パチッ」という音、金属のバネ機構によって開閉する機能をもつボタンのことを指します。ソーオン(糸で付ける)ボタンに比べて、ワンタッチで着脱がしやすい「機能性」、簡単に取れたり割れたりしない「信頼性」、形やデザイン、カラーバリエーションが豊富な「ファッション性」という優れた特徴から、アパレルに欠かせないアイテムです。
主にジーンズに使用されているタックボタン。糸で縫いつけるのではなく金属のタックで取り付けるため、横への強いひっぱりにも耐えられる丈夫さが特徴です。
和風からエスニック・テイスト、スワロフスキー社の製品をあしらったファッションまで、デザインや形状も豊富。
人気のヴィンテージテイスト
何十年も前の1枚の写真を参考に精巧に作り上げる復刻モデルは、こだわりのお客様に人気。使い古したテイストや傷、サビの雰囲気までそのままに、現在の安全基準に適合した素材で再現しています。
一般的なハトメ(アイレット)は紐通し穴や通気孔といった用途のために、生地へポンチ等で穴を開けてから取り付けられますが、水着やニットなど伸縮性の高い生地では引っ張ると取り外れてしまうのが常識でした。
それを大きく変えたのがセルフピアッシング(先穴不要)を実現した「アイレット・ワッシャー」です。当社独自の製法により生地の伸縮性に対応し、それまで考えられなかったストレッチ素材への使用を可能にしました。
軽さと安全性を備えたオール樹脂製のスナップPLANCER®(プランサー)は、ワーキングウェアやスポーツウェア、ベビー服にも取り入れられ、服飾以外にも用途は無限の可能性が広がっています。
その軽さと、世界最高レベルの安全性基準エコテックススタンダード100に適合する安心が魅力です。
糸で縫い付けるタイプをソーオンボタンといいます。YKKスナップファスナーはソーオンタイプにも、割れたりしない金属製をご提案。メタル・ソーオンボタンでは、世界トップクラスのサイズ展開と形状バリエーションを用意し、ファッションの新しい可能性を引き出します。
ヴィンテージテイストや特殊カラーなど、存在感のあるボタンならメタル製品に注目です。
サスペンダーやオーバーオールなど、デニムウエアの歴史とともに歩んできたループ。当社のループは、その多くがヴィンテージ復刻アイテムです。白サビや赤サビといったサビ感の色調にまでこだわった特殊カラーのループも提供。オールドクラシック・スタイルを引き立てます。
形状は昔のままの無骨さを残していますが、当社は安全性にも対応したものづくりをしています。